《タウシュベツ拾遺》-Taushubetsu the bridge-

<STATEMENT>

北海道に一つの橋があります。

 

通称タウシュベツ川橋梁。1937年に旧国鉄士幌線(1987年廃線)の一部として作られたこのコンクリートアーチ橋は、およそ20年間、大雪山国立公園の中で鉄道橋として使用されました。その後、水力発電用のダムの完成にともない士幌線は移設。橋だけがそのまま残されて半世紀以上が経ちます。


近年コンクリートの劣化が進み、崩落も間近だと思われるこの橋を撮り始めたのは2005年頃のことになります。きっかけは「たまたま移り住んだ土地の近くにあった」という単純なものですが、この間、橋からは徐々に機能が失われ、一方で、ただそこに在るだけで風景を決定付けてしまうようなオブジェとして、その存在感を増してきました。

 

砂と岩とで作られた無機物に気配が宿ることがあるとすれば、そういったものを写し止めることができればと、今も残り物を拾い集めるように撮影を続けています。

April,2014.The Japan Times distributed the information of Taushubetsu bridge as a 〝Hokkaido's ‘Phantom bridge'".
More detail.


<作品集>
ZINE『タウシュベツ拾遺』私家版(2015年4月発行・700部限定制作)


<個展>
2013年  5月24日~30日 「タウシュベツ拾遺」富士フイルムフォトサロン 東京(東京・六本木)
2013年12月13日~18日 「タウシュベツ拾遺」富士フイルムフォトサロン 札幌(北海道・札幌)
2014年 6月28日・29日  「タウシュベツ拾遺」糠平温泉文化ホール(北海道・上士幌町糠平)
2015年 4月10日~16日「タウシュベツ拾遺」富士フイルムフォトサロン 大阪(大阪・中央区)

New 2016年 2月17日~22日「タウシュベツ拾遺」新さっぽろギャラリー(北海道・札幌)


<グループ展>
2013年  7月15日~9月10日 「幾星霜~タウシュベツ拾遺より~」Photo Quintet2013 北海道ホテル(北海道・帯広)

<雑誌掲載(抜粋)>
『家庭画報』12月号(2015年、世界文化社)
『フォトテクニックデジタル4月号』(2013年、玄光社)
『風景写真5-6月号』(2013年、風景写真出版)
『北海道生活vol35』(2013年、コスモメディア)